2019/01/20

2018.9.22-25 北鎌尾根~槍ヶ岳

流行に敏感な年齢でもないが早々にインフルエンザの診断を受けた。山に行けないので去年の山行で心に残る北鎌尾根を思い返し掲載します。



メンバ:HY、IH
コース:9/22 上高地~ババ平(幕営)
   9/23 ババ平~水俣乗越~北鎌沢出合~北鎌尾根~槍ヶ岳~肩ノ小屋(泊)
   9/24 肩ノ小屋~中岳~天狗平~ババ平~横尾(幕営)
   9/25 横尾~蝶ヶ岳ヒュッテ~横尾~上高地
レポート:IH


中高年登山者の夢「北鎌尾根」と最近耳にするけれど、まぁそんなことはどうでもいい。山を始めて三十数年、いくらでも機会はあったろうに、ようやくその時が来たまでだ。年度当初から「北鎌」「キタカマ」とほざいていたが、やはり単独では少し気が引けてしまう。一緒に登る仲間がいなければ諦めるかと思っていた矢先に救いの神HYさん登場!
9月の連休を利用して忘れかけた青春の山行を二人のオジサンは思い出しに旅立った。


<初日>
気合入れ過ぎ、食料詰め過ぎで最初から重荷に喘ぎ、キラキラ青春北鎌計画は即座にオジサン向け山荘一泊付き北鎌計画に変更された。一日目は北鎌沢出合改めババ平となった。

上高地でビニール傘を調達。雨も楽し!

雨の徳澤

雨止み賑わう横尾

明日越える稜線とババ平

おだまき専用エスパース御殿

<二日目>
翌朝は3時前に起き出し満点の星空の中を歩き出す。乗越で夜明けを待ち北鎌沢へ急なザレ斜面の道を下る。北鎌沢の登りは難義だった。水量豊富で水分補給には助かったが容赦のない急登の連続で正直バテバテだ。ようやくたどり着いた北鎌沢のコルで芍薬甘草湯を処方し気合を入れ直す。いよいよ北鎌尾根へ突入だ。雄大な景観に圧倒される。独標は大きく高く槍本峰は隠れているが、裏銀座や遠く後立の山々が青空の下ゆったりくつろいでいるようだ。しかし、我々はくつろいではいられない。槍ヶ岳は遥かに遠い。 独標を越えるといよいよ槍ヶ岳は大きく迫ってくる。槍は子孫の代まで健在だ。16時頃に北鎌平に到着。ここからの槍ヶ岳は独特な岩肌で陰湿な暗い岩稜だ。大きな岩が堆積した所で少し休み先行者のルート取りを概ね頭に入れる。山頂直下のチムニーもHYさんの危なげない登攀によって乗っ越せば、そこが山頂だった。HYさんと登頂の握手を交わし記念写真を撮りすぐに下山。山頂には多くの登頂者がいて余韻に浸る隙間がなかった。
真っ暗!ここで夜明けを待つ

朝焼けの独標

朝焼けの槍ヶ岳

北鎌沢(下部)

北鎌沢(上部)

独標を目指す①

独標を目指す②

麗しき裏銀座の山々

難所コの字岩(通過後)

槍は遥か!

北鎌尾根に立つ

北鎌尾根は重厚だ!

千丈側トラバースルートへ

北鎌平から見上げる

あと少し!

チムニーを登る

オジサン達の頂!

今日のご褒美!小屋泊り。

<三日目>
今日はすっかりオジサン山旅Joyの世界に。中岳から氷河公園を散策してババ平に戻り荷物を担いで横尾で幕営。天狗平のナナカマドの色づきはイマイチだったが、それでも青空と黄葉と槍ヶ岳が収まる風景を思う存分に味わうことができた。

槍ヶ岳と日の出

朝焼けの岩稜(奥に前穂北尾根)

朝のにぎわい

歩きよい登山道

振り返れば...槍

穂高は次回にとっときます!

天狗池と槍

余韻を楽しみつつ

ナナカマドの紅葉には早かった

今宵は横尾のエスパース御殿

<四日目>
雨は上がり蝶ヶ岳を目指す。雨の匂いが残る森の中を漂うように登山道を歩いていくうちに雨が降り出した。森林限界を越えると、そこは晴天の北鎌尾根の記憶が吹き飛ぶほどの暴風雨の山稜だった。冷たいけれど懐かしい山稜。途中かわいらしい雷鳥親子に遭遇。彼らはこんな天気の方が自由に歩けるんだろなぁと感心する。ヒュッテには途中で抜かれた異国の若い二人がストーブで暖を取っていた。我々も同じストーブを囲む。HYさんがいろいろと英会話をしかける。ムムムやはり英会話は山を楽しむうえでもこれからは必要かもしれないと思った。約1時間の滞在で心も体も温まった二人は、冷たい雨合羽を再び被い来た道を横尾へ戻り、三度荷造りして小雨の中を上高地へとよたよた歩くのだった。

濡れた森は美しい!

葉は破れても輝く生命

森林終わり、暴風雨始まる

雷鳥との2ショット(本当は4羽いる)

蝶ヶ岳ヒュッテで雨宿り

蝶ヶ岳はまたゆっくり来たいなぁ。

横尾撤収。レンズ曇って雰囲気あり!

いろいろ荷背負って帰る図
 

こうして「キラキラ青春北鎌計画」は「頑張りオジサン北鎌山行」となったが、北鎌尾根を辿ることができたことは何にも代え難い青春?の1頁になった。あらためて相棒のHYさんに感謝である。

「目標を立ててそれに向かって進むこと」は仕事でもスポーツでも趣味でも何をするにも必要なことだ。山を趣味にして長いけれど自分にはそういう考えが薄かったと思う。今さら感は否めないが、小さくとも目標を立てて趣味の登山を楽しめる活動をしていきたいと思う今日この頃だ。





2 件のコメント:

  1. インフルエンザのおかげ?で苦労と感動の実り多かった北鎌山行のブログを見ることが出来てよかったです。写真がとてもきれいです。頑張ったおふたりに大きな拍手を送りたいです。

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  2. 素晴らしい紀行文です。自分の中の想いが溢れています。自分の北鎌が思い出されました☺️

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