2016/03/29

2016.3.26 苗場山

4:50小赤沢集落奥  6:50 三合目駐車場  9:00 1700m台地状
11:00 山頂台地 坪場付近 12:15 山頂  13:15 下山開始
14:20 三合目  15:50 小赤沢集落奥

たつけなし、と馬鹿にしたからかどうかは知らないが、この冬が今季最後のひと絞り。数日前の積雪が小赤沢で30cm程度。
集落のしばらく先で道路に雪が数10cm。ここからスキーを履いて歩き出すが、数百mで雪が切れて路面が現れる。奥に人が入らないための雪のゲートだったらしい。
沢の横断箇所にブリッジがないことを想定し、夏道を回避。林道の舗装面をスキー靴で歩く。結局、3合目の駐車場まで一旦除雪完了していたらしい。今回の降雪で再びそれなりの雪が積もったが、本線は既に除雪済み。3合目への道はまだ新雪がのけられていないが、じきに開かれるだろう。
寡雪の今年は生活道路の除雪作業が少なく、業者も仕事がないので早目に林道に手を付けたのだろう。うかうかしていると林道の雪すら溶けてますます仕事不足になりかねない。暖冬はこういった形でも雪山登山に影響してくる。
 
いったん雪が出てくれば、終始すねラッセル。真冬に比べれば雪はやや重いが、それでも今季のこの時期にたっぷりの新雪ラッセルを味わえるとは望外の喜び。
正月に来た時よりもずいぶん雪は増えた。山頂台地へは猿面峰ルートでなく坪場方面へ。前回はヤブこぎラッセルを満喫した急登も、ほぼどこでも自由にトレースを刻むことができる。
台地上の樹氷は期待していなかったが、オオシラビソにはびっしりと雪が付着。ここ数日の荒天で付いたと思われるが、やはり雪質は重たげ。
 
下山はほぼ坪場からの夏道沿いに。急斜面では深いパウダーを全身に浴びつつ。 その下のオオシラビソとダケカンバの森では深雪と微妙な凹凸のために何度もスキーが止まるが、この辺りが苗場でも特に味わい深い。登りで路面を歩いた林道は林内を適当にショートカット。
 
3合目への林道
 
今季は向かうこともできず

 
夏道の細尾根





急登手前の台地状



坪場方面

山頂台地に出るとガスが出てくる
 


 
坪場手前からの沢状を下る、ヤブは出ているが支障なし
 
 
【山頂小屋の定点観測】
2010年3月14日
 
2012年4月29日
 
2014年3月24日
 
2015年3月28日 
 
2016年1月2日
 
2016年3月26日

2016/03/27

2016.3.27 天水山山スキー

メンバー:KK
コース   :松ノ山~野々海天水越林道
タイム   :天水越11:00~大厳寺牧場12:10~天水山13:50~天水越15:40

春は何かと行事が多く、今日は午前中集落の総会があり、その後長野県境にある天水山に行ってみることにした。

集落の除雪終了点に着くと、なんとスノーモービル愛好者の車が4台。結局山頂までトレースがついていた。残念ではあるが、今日は体力づくりとモチベーション維持の為のトレーニングと思い頑張ってみよう。大厳寺牧場までは思った以上に長く、更に陽射しが強いのでかなりきつい。

牧場を過ぎ、津南方面への分岐でトレースを外れ、尾根に取り付く。先日の降雪が残っており、踝くらい沈む。天水山は新潟のブナ百選に選ばれていたと思うが、山域全体に大きな幹を空に向かって延ばしている。とても気持ちがいい。

稜線が近づくにつれ、冷たい風が吹いてくる。広い山頂に上がれば、眼下に栄村の全景が広がる。背後には巻機山、越後三山、刈羽黒姫山、米山など。山頂直下の急斜面を滑り、台地状の雪原で昼食を食べる。浅草岳にいった仲間に連絡してみると、たくさんの登山者で賑わっていたそうだ。勿論ここは貸切。

重い、重い雪に阻まれ、下山に時間をくう。初冬に始まった林道スキーが、いよいよまた復活の兆しを見せ始めた。






里から県境尾根を望む











大厳寺牧場












綺麗な尾根に入る













穏やかなブナ林を登る












稜線から天水山











松ノ山の谷













反対側は長野県栄村











滑られるのはここだけ

2016/03/23

2016.3.20 雨飾山

メンバー:IH、TU
コース:5:15山田旅館 5:35とちの樹亭 6:45夏道尾根取付き 8:55P2
     9:10下山開始 10:05尾根末端 (大休止) 11:35山田旅館
 
春分の日。春とは言うが、今季は冬が来なかった。冬がないというのが大げさならば、真冬がなかった。それでも言い過ぎであれば、どう表したものか。Silent Springならぬ沈黙の冬という言葉も連想されてしまうが、深刻に過ぎるだろうか。少なくとも雪があればあったで山には嬌声が響き、なければないで嘆きの声がこだました。
たつけなしの冬。このくらいが我々としてはちょうどしっくり来るだろうか。漢字で書くのは少々はばかられるが。こうやって言っておけば、来季は冬ももう少し奮起してくれるかもしれない。
 
金山や昼闇山から眺めて気になっていた雨飾山へ。もちろん小谷温泉にも雪は少なく、山田旅館からとちの樹亭までは除雪済み。以降の林道は雪がつながっており、夏道の取付きまで。雰囲気の良いブナ林を登るが、標高を上げるにつれガスが濃くなる。雪面はモナカからガリガリへと推移し、クトーを頼りに登高。よく分からないうちにP2に到着するも展望全くなし。
視界のない真っ白な急斜面を横滑りで高度を落とす。クラスト斜面を過ぎてブナ林に入ると今度はモナカ雪。さらに下ればわずかながらザラメ状の滑りやすい雪。そして重く深く湿った雪が待っている。悪雪の見本市。
 
登りと違う尾根に入り、ヤブに突っ込む。エッジでヤブの樹皮を削ぎつつ下る。今季は若木や低木にとっては災難続きであったことだろう。時折さわやかな香りが立ち昇る。削った枝はオオバクロモジだったらしい。ヤブスキーをしながらクロモジの匂いを愛でる、これからの冬の風物になるかもしれない。
 
 
 
今シーズン絶好調のIH。
 
 
P2より見下ろす。
 
P2、だかどこなんだか。
 
モナカを蹴散らすIHの滑り。
 
 
 
 

2016/03/17

2016.3.17 越後駒ケ岳山スキー

メンバー:KK
コース   :大湯~小倉尾根
タイム   :大湯3:20~駒の湯分岐4:10~小倉山(巻く)8:05~前駒9:40~                            越後駒ケ岳10:40~吊橋13:10~大湯14:50

快く休暇を許してくれた職場に感謝します。

越後駒ケ岳へのアプローチと言えば、シルバーラインだろう。明日通行止めが解除されるらしい。だが、冬の駒は当然大湯から小倉尾根経由で登らなくてはいけない。寡雪の今季であるが、なんとかスキーで行けないものかと、晴天確実の今日駒に向かった。

今回の山行の一番の不安材料は、道行沢に架かる吊橋である。はたして安全に渡れるだろうか。3時を少し回ったが、比較的暖かい大湯を出発。大湯スノーシェッドで早くもスキーを脱ぐ。暗闇を一人で歩くのはあまりいい気持ではない。清津Zさんは偉い。

思ったより早く吊橋に着く。闇に吊橋が現れた。ゴーゴーと水の流れる音がする。橋の片側に板が敷かれている。霜が降りていて滑りそうだ。恐い!そろそろと一歩ずつ横歩き。落ちたら終わりだ。ワイヤーを握る手に力が入る。やっと対岸に着くが、膝がガクガクする。ああ良かった。

案の定小倉尾根の下部は藪が出ており、更に細尾根の為うまく回り込めない。(下山時良く見たら結構巻けたかもしれない)夏道も所々出ていて、板を外すこと4回。何とか1回目の急登をやり過ごすと夜は明け、駒ケ岳が雄大なその姿を見せてくれた。何という景色だろうか。

周りの景色を見ながら上へ上へと頑張る。夏道での急登である小倉山の下は、斜面を上手く回り込んだ。さあ、ここを過ぎれば後は稜線を漫歩するだけ。駒ケ岳が大きく迫ってくる。首をぐるっと回せば、荒沢岳、未丈ケ丈、守門岳、尾瀬、会津……。越後の山が一望である。

日差しが強く、喉が渇く。前駒の登りは見た目より斜度はなく、直登でかなりまで登ることができた。前駒の山頂からは、駒の小屋の鉄塔が見えてくる。もう少しだ。小屋の下の急斜面も、雪がしっかり付いていたので、ジグで登り上げた。オツルミズの源頭を横切り山頂へ。小さな雪庇を越すと八海山がお出迎え。巻機山、阿寺山、ネコブ山……。絶景である。

水無川から強い風が吹き上げので、雪庇の陰でシールを剥がす。雪質はまあ、まあで小屋まではあっという間。小屋下の急斜面をジャンプターンで下る。滑った後ろから、ターンで舞いあがった雪片がどんどん追ってくる。前駒の下りは、風に飛ばされた雪に翻弄される。その後は多少のアップダウンを繰り返し、小倉山の下へ。

登りで苦労した急斜面は、雪の状態も良く、気持ち良く滑ることができた。その後は試練の下降となる。歩くよりまし、程度の下りである。そして明るくなって見る吊橋に到着。渓は深く、落ちたら終わりである。下が見えるだけに恐怖も増す。またしてもワイヤーにすがる自分がいる。

駒の湯の分岐からは、シールを貼り直し大湯に向かう。意外と滑り、なんなく車に辿りついた。春の一日、大満足の山行であった。





朝日が当たる駒ケ岳
でかい!










檜、毛猛方面にも朝が来た












これから向かう小倉山
まだまだである












荒沢岳
沢は埋まっているようには見えるが











稜線に上がれば駒ケ岳の雄姿











立木が隠れきれていません
さあ、頑張っていくぞ












白沢源頭












自然の造形美












小屋を後に山頂へ











山頂から巻機山方面













山頂から八海山












まずは1本












小倉山の急斜面を軽快に?












吊橋
これを渡らないと駒には行かれない












何度見ても見飽きない
巻機山同様心の山ですね