2018/05/27

2018.5.26 奈良沢ブサノ裏沢山スキー

メンバー:KK
タイム:桜沢5:30~ニセ巻機7:50~巻機山8:35~牛ヶ岳8:50~滑降開始9:10
            ~枝沢出合9:25~登山道10:20~桜坂13:20


越後三山 素敵な山域に私たちは住んでいる
前夜の地震で暫く寝付くことができず、3時起床が4時になってしまった。出遅れ感あり。この時期4時だと薄明るくなっており、何となく焦ってしまう。桜坂の駐車場には、既に10台位の車。みんな早い。

久々にスキーをザックに括り付けて登りだ。足元は使い慣れた足袋。足袋最高!いいペースで進み、途中多少の雪はあったものの、巻機山山頂まで3時間で這い上がった。せっかくなので、途中ザックをデポして牛ヶ岳まで足を延ばし、TUさんが辿った遥か藪縦走路を眺める。大変だったろう。

デポ地に戻り滑降の準備をする。以前来たときは6月中旬あたり。雪渓は後退して、登山道からかなり下まで降りたが、今日は5歩位で取付くことができた。ブサノ裏沢はずっと下まで雪が繋がっているようだ。屈折した先は見えないが。さあ、いざ出発。縦溝のデコボコを避けつつ下っていく。途中凍っている筋にスキーを取られそうになるが、概ねナイスザラメだ。

雪渓が屈折している箇所から下を覗く。結構斜面がきつく、これを滑ると登り返しが大変だ。しかし、その先も見てみたいという衝動に駆られ、沢が出ている所までと思い滑り込む。小沢同志の出合で下を覗くと、滝が出ており、その先は奈良沢本流まで雪が繋がっていた。諦めもつきここで終了。おおよそ1,600m位まで下がった。

シールを付けてとも思ったが、つぼ足で直登を試みる。遥か稜線上に登山者が見える。頑張ろう。見上げる稜線は遥か遠い。喘ぎつつ1時間余りで登山道到着。計画では、巻機山山頂から米子沢に下り、ニセ巻登り返しだったが、雪も切れ切れで断念した。

そしてここからが試練の連続だ。下るごとにスキーのテール部分が岩や土に当り、まことに歩きずらいこと夥しい。後向きで降りること度々。軽装のお姉さん方に追い越される始末。やっとで桜坂に着く。

今シーズンは不本意だった。行きたいところも行けず、他の人の山行を羨む日々だった。今年は節目の年であり、来シーズンに向けて体調を維持していこうと決心しながらラーメンをすすった。





来季こそはヌクビ沢から







来季こそは茂倉谷から








早く真っ白になってくれ







巻機山
中央は雪が繋がっているが
登山者の視線を受けて止めた







水芭蕉は可憐だ







遥かなる縦走路










割引岳






真ん中の雪渓を滑る








清らかな水が迸っていた







柄沢山
おお!まだ滑れるぞ!
どうやって行くんだ!






登り返しを開始








登山道が近くなってきた






華麗?シュプールが見えるか








お姉さんの後に続く







「ピリ辛冷やし肉つけ麺」

2018/05/06

2018.4.28-5.2 巻機山~越後駒ヶ岳

今冬の冷え込みの割に、山に雪が積もっていないのは分かっていた。3月からの気温急上昇で一気に雪消えが進んでいたのも分かっていた。ヤブが待っているのは間違いなかった。
おかしなことを志向しているのも分かってはいた。だが自身周辺のあらゆる状況を考慮して、おかしなことに首を突っ込む以外の選択肢はないのかもしれない。今この時に面白そうなことをやらずに済ませるわけにはいかない。というわけで。

【4/28】清水~巻機山南1928P

柄沢より入山すべく車止めまで向かうが、全く雪なし。林道を先に進んでも稜線に取り付くのは厳しく思われ、桜坂にまわり井戸尾根を辿る。
五合目近くまで夏道に雪なし。ニセマキ下の急登も土を踏んで歩く。柄沢山からの稜線は黒々としている。
展望に優れた巻機山の南方1928m付近にテントを張り、周辺を歩き回る。



大烏帽子山からの稜線はまだどうにか歩けそうな具合。

これから歩く稜線。雪消えが早すぎる。

春霞の上に妙高・火打の影が浮かぶ。


【4/29】巻機山~(割引岳)~牛ヶ岳~永松山~三ッ石山~小沢岳

山頂から割引岳を往復。
牛ヶ岳を経て上越国境稜線に向かうも、ヤブしか目に入らない。
クマザサはかき分けながら進みやすいが、トトンボノ頭付近では灌木が密となり前に進まない。
永松山を経てもなかなか雪はつながらず、行動時間の大半がヤブこぎ。夏のような日差しがチリチリと肌を焼く。
7年前に歩いた残雪に覆われた端正な稜線と雪面を吹き渡るしっとりとした風はどこに行ったのだか。

三ッ石山もヤブのため山腹の雪面をトラバース。ようやく雪上歩行となりペースも上がるが、三番手山付近の尾根に出るとルートは再度ヤブに埋没。
引き返したい気持ちに駆られるが、行くも地獄、戻るも地獄。単独の先行者と前後しつつ、夕方に小沢岳に到着。山頂に幕営。
雪壁を作るも、強風のため数時間で壁は霧消。

トトンボノ頭までのヤブ。クマザサはまあなんとかなる。

左奥に小沢岳。7年前の記憶と違いすぎる。


三ッ石からの尾根の先に大兜山。

三番手山付近に出る。ヤブしかない。

下津川山からネコブ山の稜線もこの具合。

小沢岳山頂から下津川山。日没前より強風。


【4/30】小沢岳~下津川山~本谷山~越後沢山~丹後山避難小屋

本ルートでとりわけ嫌らしい下津川山のヤブ付きヤセ尾根。前回に辿った時には二度と来ることはないと思ったが、止む無く再訪することとなってしまった。
ネコブ山経由のエスケープもちらと頭をよぎるが、この日は丹後山にてIHさんと落ち合う予定。燃料が待っている。

下津川山のヤセ尾根はヤブに手足と荷物を取られつつ、できるだけ下を見ないように通過。山頂にてIHさんと無線交信。丹後山の急登に息が弾んでいる。
下津川から本谷山までの稜線もヤブまたヤブ。とても予定時刻に丹後山にたどり着きそうにない。中尾ツルネの夏道への合流直前では、灌木の密ヤブのため200m程度の前進に1時間を要する。

本谷山を越えて越後沢山に至ると、ようやく雪がつながり始める。無線にて先に下山するようIHさんに伝えるが、もう少し待つとの返事。ペースを上げて15時前に避難小屋にて合流。ビール、日本酒、ゼリー、ソーセージ、栄養飲料、そしてウドのきんぴらとフキ味噌。ビールの刺激に喉が麻痺する。

下津川山はただただ黒い。

幽ノ沢山の向こうに至仏山。

 小沢岳と下津川山のコルから小穂口沢南沢の源頭。

下津川山のヤセ尾根を越えて小沢岳を振り返る。

ヤブは続く。

本谷山から越後沢山方面。

越後沢山から先は尾根が広がり雪面も増える。


【5/1】丹後山避難小屋~大水上山~兎岳~中ノ岳避難小屋

前夜も強風が吹き荒れるが、小屋で快適な一夜。夜半、石か岩同士が強くぶつかり合うような硬質な音が一定間隔で続く。遠いのか近いのか、元の音量が大きいのか小さいのかよく分からず。

兎岳から灰ノ又山への尾根を歩くつもりも、午前中はガスで視界なし。寄り道せずに中ノ岳へ。山頂付近は残雪と岩場とハイマツでいい雰囲気に思えるのだが…。
避難小屋は1階の入口はまだ雪に埋もれており、梯子を伝い2階から入り込む。しかし非常に入りにくい作りになっていて一苦労。駒の小屋はとても入りやすかったのだが。

兎岳の奥に平ヶ岳。あちらも歩いてみるべきか…。

日向山を見下ろす。

駒もずいぶん近づいた。


【5/2】中ノ岳避難小屋~駒ヶ岳~小倉山~駒の湯

夜明けとともに山頂付近をあらためて歩き回る。
この日は駒ヶ岳にてKKさん一行と合流し、駒の小屋にて宴会の予定。行程も短く、適当に歩くだけかと思いきや、檜廊下はところどころで切れ落ちたヤセ尾根。高所恐怖症にはあまり適さない。
天狗平を過ぎ急登に入ると、また岩場とハイマツの混在するいい雰囲気の環境、と思えるのだが。

急登を過ぎ、のんびりと山頂へ。KKさんと無線交信、夕方より天気が大きく崩れそうなため小屋泊りは中止に。
前駒まで下り、一行4名と合流。丹後に引き続きまたもや燃料補給。ウドのきんぴらに木の芽。そして蓬平の味噌漬け。汗とともに失われた塩分が補充され、すぐに供給過多となる。

以降、下山はこういった具合

荒沢岳。



来た道を振り返る。




【5/3】
某山荘にて「はっぱぎぬぎ」の宴会。総勢9名。これがこの連休のハイライトか。
毎度のごとく外は荒れ模様だったが、山荘は避難小屋として申し分なし。主人秘蔵の調理器具、皆が担ぎ上げた食材と酒で、宴は未明まで続いた。

2018.5.2 越後駒ヶ岳

メンバー:TH MO TS(清津) KK
コース:小倉尾根
レポート:KK

駒ヶ岳は大きい
藪必至の上越山域に入ったTUに会うため、越後駒ヶ岳正規ルート「小倉尾根」を駆け上がった!2年前の感動が蘇るだろうか。

朝5時、駒の湯まで車が入った。他に登山者無。当然か。ちょっと重い荷を背に吊橋を渡る。なんと、まだ踏み板は1枚だけだ。これが正しい駒の入山だ。相変わらずのばか話をしながら急登を登る。駒の小屋を管理されている皆さんは、登山道も整備してくれているのだろう、足元が綺麗である。そのおかげか、イワウチワの可憐な花が、幸せに導いてくれるごとく道脇に咲きほこっていた。

鎖場を過ぎた辺りで雪渓出現。急な斜面をキックステップで上がる。雪山ではほとんど見かけることがない私の「コフラック」が、力強く前に進む。更にひと登りすると小倉山だ。ここから見る駒ヶ岳の雄姿は、惚れ惚れする。後は、山頂に向かって残雪の稜線を歩くだけだ。

定時交信だと、TUは既に山頂にいるらしく、せめて小屋まで登って来いとの指示。我々はやや疲れ気味で、足取りも重い。前駒に着くと、何ということだろう、小屋方面から下山者1人。どう見てもTUだろう。一同安堵の顔。前駒で劇的な再会を果たし、家から持ってきたウド、木の芽、しょっぱい味噌漬けで昼食を摂る。風が強く、寒いので早々に下山となった。

あの長い小倉尾根を下るのかと思うとめげそうになるが、そうしないと家には帰れない。お花ロードをひたすら下り、吊橋に到着。なんと踏み板が全部設置してあった。ありがとうございました。




板1枚
緊張する






花に彩られた道








尾根の途中から姿を現す







結構急な斜面







荒沢岳をバックに







クラック有







前駒
最後の頑張り







TUが降りてきた
巻機山から藪縦走
ご苦労様






仲良く下山







雪を繋ぐ







安心しました