2022/04/19

2022.4.17 守門岳袴岳山スキー

メンバー:TH KK RK(NCC) 他1名

コース:大原スキー~下祝沢下降

レポート:KK

澄んだ空気を胸いっぱいに

足早に去っていく季節

先週一週間、夏ではないかと思わる日が続き、愛しい雪たちはどんどんせせらぎへと流れて行ってしまった。代わって緑やさしい草たちが、目を癒してくれているのだが。ちょっと寂しい気がする。

GWまでたっぷりと雪は残るだろうと思っていたのに、眺める山々はその姿を白から黒へと衣替えしている。そんな不安を抱えて大原から守門岳袴岳へ行ってきた。先週土曜日「がんちゃんの雪山賛歌」の記録を見ると(技術の差はかなりあり、比較の対象となるか疑問だが)、主稜線まで雪は繋がっていて、下祝沢も埋まっている様子だった。これはチャンスかも。しかし、現場から見た難所の急登は、所々大きく割れている様子で、はたしてスキーで登り上げられるのか不安がつのる。

休止している大原スキー場ゲレンデは、放射冷却でガチガチ。時間の経過とともに、いい感じで緩むのではないかと内心喜ぶ。このコースは、30年前以上前に一度来たのみで、記憶は遥か遠い宇宙の彼方だ。途中から見下ろすと、結構広いスキー場であった。癒しのブナ林を過ぎ、尾根はどんどんと傾斜を増していった。大きなクラック、雪切れ箇所が随所に現れ、かなり頑張って急傾斜を登り上げた。しかし、遂にスキーでは無理になり担ぐことになる。

アップアップで広い台地に到着。そこから本峰に向かって楽しいハイクだ。途中、大岳から周回してくるPと何組かスライドする。二口登山口にはたくさんの車が止まっていることだろう。山頂に向かってどんどん進む。尾根上の雪は切れたが、Y先生かぶれの自分は、そのまま山頂までスキーで登り上げる。この数日の雨で空気は澄み、越後の山が隅々まで見渡せる。セボーである。楽しかったハンノキ平も確認できた。

山頂からは、本高地沢の源頭を滑り、途中から来た道に合流。雪は俗にいうシャリシャリで、新雪にはない快感が体を突き抜ける。雪の砂漠を通り過ぎ、本日の核心下祝沢へ。急斜面に突入。最初左の沢を行くが、途中で雪が切れて右へ移動。軽快とはいいがたいターンで高度を落とす。クラックを飛び越えたりして広がった沢に出る。後は思うままに、ゲレンデと化した沢を滑る。ブナの木の下で休憩をとり、尾根を巻いてスキー場ゲレンデに出た。正面に顔をのぞかせる越後駒ケ岳に別れを告げ、山行が〆られた。


冷えた朝

ガチガチ

目指す尾根

この雰囲気が越後ですね

近づく急登と下山の沢

雪割れ

難所を越えて

どこまでも山、山、山

ガラス細工の木

雪がない

明日はあちら

セボー!

春山

源頭から

アグレッシブル

尾根に戻る

パチリ

思い思いに

核心へ

横滑りで凌ぐ

マンダム

広がった沢

ゲレンデみたい

ありがとうございました。



 

2022/04/11

2022.4.10 中ノ岳山スキー

メンバー:IH KK

コース:三国川ダム~十字峡~

レポート:KK


越後版試練と憧れ

セボー!

北アルプス剱岳早月尾根登山口に「試練と憧れ」の石碑がある。多くの岳人がこの碑に触れ高みを目指していったに違いない。そして私たち越後人の「試練と憧れ」に位置するのが越後三山の一角中ノ岳だ。その雄姿は、方向を変え里から望めるのに、辿り着くには遥か遠く、登山者を容易に受け付けない(ちょっと言い過ぎか)。今自分のモチベーション、体力がどのくらいあるのか、自分への挑戦の山である。

IHさんからの誘いに一瞬躊躇う。遠いなあ。行けるかなあ。でもいくしかないと決心する。朝4時三国川ダム駐車場を出発。冷たい川風を受け、いざ。張り切ってシールを滑らすが、早くも雪は切れてしまいスキーをぬぐ。その後も十字峡までの道のり、履いてはぬぎ、ぬいでは履くの繰り返し。更に恐ろし気なデブリを越すこと数度。十字峡登山口まで1時間30分ほどかかってしまった。モチベーション下がり気味。

鎖場でスキーを担ぐことになるが、まあ尾根に上がってしまえば概ねスキーで行けるだろうと、コンクリートの階段を上がる。しかしその期待も虚しく、着脱数度。結局4合目下まで苦難は続いた。だがそんな苦難を癒してくれるのは、私たちを取り巻いている越後の絶景だ。頑張れよと励ましてくれているようだ。しかし日向山は遠い。

4合目付近からは、快適に(と言いたいところだが)高度を稼ぐ。近くで人の声がすると思ったら、上から地元の2Pが降りてきた。中ノ岳往復らしい。下山する姿が羨ましかった。日向山は近づいてきたが、疲労も増してきている。やっとで尾根を登りきると、眼前に大きな中ノ岳がド~ン!観測小屋脇でしばし休憩。山頂が思いのほか近い。あと2時間くらいだろうか。行くしかない!

生姜畑を過ぎ、七合目付近のコブの左側を巻く。一旦水平になり、その後は急な斜面を登る。いつもはアイゼンで直登するのだが、今日はグザグザの雪でシールのまま上がることができた。陽ざしが強くバテバテ。眼下に日向山の小屋が、小さくなっていた。更にジグを切ること幾度か、やっと池ノ段に到着。やりました!だが、まだ山頂は見えない。

ノロノロと稜線上を行くと、遂に山頂に着く。ぐるっと取り巻く山々が素晴らしい。特に荒沢岳の尖峰にぐっと来た。セボー!IHさんを迎え、お互いの健闘を称える。遠く下にあおい水を満々と湛える三国川ダム湖を見ると、ああ、またあそこまで戻るのかと心は折れそうになる。いつまでも留まることはできず下山にはいる。水気たっぷりの雪は、疲れた体に安心感を与えてくれる。

池ノ段からの下り、日向山からの斜面は快適な滑りだった。鎖場からはスキーの着脱が面倒なので、スキーをずっと背負う。意外と早く登山口に着く。萎えてしまいそうな気持を奮い立たせ、最後の林道歩き。出発して12時間を過ぎ、体はしょっぱいラーメンを求めているが、営業時間は終わっているだろう。振り返ると日向山が遠くに見えた。


出発です

夜明け

発電所

恐怖

いよいよ

苦行

日向山
まだあんなところに

魚沼の方とスライド

谷の向こうに

阿寺山

国境

う~んマンダム

登る

到着

荒沢岳

小屋はまるで出ていた

滑走

重い雪で安心

トラバース気味に

終盤戦

へとへと

緊張は続く

サッと

まだかなあ

さようなら