2011/12/26

2011.12.25 鍋倉山山スキー(中退)

メンバー:KK.SH.TU.MU

日本列島に寒波が来、越後の山里は白一色。ついに我々の季節がやってきた。

明らかに大荒れの今日、遠く埼玉に越してしまった「U」夫婦を迎え、吹雪の十日町を後にする。
鍋倉の麓「温井」集落の道路の雪壁は、既に1mを超えている。先にトレースはなく、今日の激ラッセルが決まる。



SHの超幅広のスキーをもってしても膝下までもぐる。ましてや、我々のスキーでは膝上。斜面に入れば腿近くまで。林道上まで出るのにどのくらい時間がかかっただろう。















林道を行くと見慣れた鍋倉の峰が出迎えてくれた。小さな木々はまだ隠れてはいないが、シーズン幕開けには十分な景色だ。















ひたすらラッセルを続けるU旦那の背が笑っていると、U妻。
新しい職場での苦労、埼玉という地での見えないストレスがあるのかなぁ。
















時間はどんどん過ぎ、いつもの沢の出合に。左岸を登っていくが、斜面の傾斜をとりたくてもスキーのトップが雪面から出ず、ただトラバースが続くばかり。

大きなブナの下で本日終了。
自分たちの付けたトレースを忠実にたどり戻る。
















友は遠くに去ってしまったが、心はお互いの胸にしっかり残っていた。
別れの言葉を交わし、雪が降りしきりる山里を後に車のテールランプが光っていた。

2011/12/25

2011/12/15

2011.12.10 雲取山

メンバー:MU

コースタイム:4:00 自宅発  7:15 後山林道起点着
        9:15 三条小屋  9:45 小屋発  12:15 三条ダルミ
        12:50 下山開始  14:15 三条小屋  16:15 林道起点着


前日は、関東でもずいぶん冷え込み、自宅周辺でも雪が降った。
早朝に自宅を発ち、奥多摩湖あたりで夜が明けてくると、周囲の1000mに満たない山も雪化粧していた。













計画では、日原林道から富田新道にて雲取山へ登るつもりだったが、落石により日原鍾乳洞より先、通行止め。
後山林道からの入山と予定変更する。

しかし、後山林道も、崩落箇所工事中とのことで起点部ゲートから閉鎖中…。
長い林道歩きを覚悟し、「行ける所まで」という目的地設定にして歩き始める。

土曜の早朝だというのに、工事現場ではすでに作業が始まっており、尾根から尾根へ渡された架線に資材が吊るされている。

前日に降った雪が枝々に積もり、朝日を反射しきらめいている。












雪のある景色のおかげで、約8キロの林道歩きがまったく苦にならず「これだけでも満足だな」などと思いながら登山道へ到着する。

そこから20分ほどで三条小屋。立派な温泉宿。












ここから念のためアイゼンを装着して歩く。
この先、5cm~10cmの積雪。
ふかふかの新雪を踏んで行く。
先行トレースは、鹿とタヌキと人間の計3名。

そばの斜面で何かが動き、見ると真っ白なハート型のおしりを見せて、鹿がこちらを見ている。

視界の開ける場所では堂々座する富士を覗く。












広葉樹林帯から針葉樹林帯へと変化する景色を楽しみながら高度を上げる。


















帰りの林道歩きが待っていることを考慮し、山頂までは行かず、手前の三条ダルミという緩やかな稜線に上がったところで登高終了とする。


時間があったら三条小屋で温泉に…とも思っていたが、日没の時間とやはりあの林道歩きの長さを憂慮して断念。
それでも、帰りがけにもこんなきれいなものに目を奪われながらの充実した下山路となった。

2011/11/11

2011.11.2 上州武尊山

メンバー:MU単独

コースタイム:3:45 自宅発  6:00 川場キャンプ場着  8:00 不動岳
        9:25 前武尊  11:20 武尊山山頂  13:10 前武尊
        14:50 川場キャンプ場着  木賊温泉入浴後19:00帰宅


一日中晴れマーク予報。しばらく山に行ってないなあ、と思いながら1/25000地図を何冊も眺めてここに決定。

家から2時間以上。山に行くのにずいぶん時間がかかるようになってしまったけれど、気持ちまで遠ざかりたくないと思う。

早朝の歩き始め。
耳がちぎれるかと思うくらいに冷え込んでいたけれど、無風でピンと張り詰めた空気が心地よい。





 
 
 
 
 
 
 
ムキタケが出ていたけれど、まだ登り始めたばかりだったので惜しみつつ通り過ぎる。


















登山口は標高1000mほど。
すでに落葉し、枝々の間からは遠く富士山までよく見えた(写真ではわからないけれど)。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
不動岳を経由することにし、360°の展望の岩の上に立つ。そこでおにぎりの朝食。
小鳥が鳴き交わす声しか聞こえない(時々それを真似する自分の声と)、静かな山の上での朝。












日が昇ると汗ばむほどに温かい日で、薄いシャツ1枚で十分だったが、日陰には昼になっても霜柱が残る。













季節の進みを感じるものがそこここに。



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
山頂では、普段より100kmほど近くなった越後の山を眺めながら十日町の山仲間、Kさんたちにメールしてみる。次に会えるのを楽しみにしています!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
冬でも健気に緑を絶やさないコケたちも。
コウヤノマンネングサかと思われます。












自らの身体の一部を切り離すかのように落葉し、最小限のエネルギーで冬を乗り切ろうとする木々。
これから迎える厳しい雪風・低温の時期への準備を済ませた佇まいは命に対する当然ともいえるほど自然な執着と、力強さを感じさせてくれ、感動する。

自然と対峙し、自らを省みる。なんて大それたことは言えないけれど、山を歩くというのは学ぶことが多いものです。

二人寄り添いコケのベッドで日向ぼっこ?












こちらは一人でもしっかり立ち、遠くのものを見ようとしているような・・・。

なんて妄想し、怪しげに笑いながら時間は過ぎていった。
木賊温泉では黒猫さんが出迎えてくれ、浴室まで案内してくれる。貸切りで温泉を堪能し帰路についた。


2011/10/16

2011.10.9-10 ナルミズ沢 沢登り

メンバー:IHさん(SL)  TU(CL)  MU(記録)

コースタイム:10月9日 5:00 みなかみ道の駅集合 宝川温泉先に車1台デポ 
               6:25 土合駐車場  7:00 白毛門沢出合 
                                       11:05 ウツボギ沢  11:30 宝川本流  
                                       12:30 大石沢出合付近幕営

                       10月10日 6:45 行動開始  8:30 二俣(右俣へ)  
                                         10:00 源頭~コルへ  11:45 ジャンクションピーク
                                         12:20 朝日岳山頂(ビール)  
               13:55 大石沢にて荷物回収  
                                         15:00 宝川本流徒渉部  17:15 車着
               温泉入浴・食事後帰宅


晴れの予報の週末。
沢での焚火と酒(と紅葉)を楽しみに計画を立てる。

単独で巻機山を計画中だったIHさんを「天国の詰め」へと誘惑し3名での沢旅となる。

8月にもIHさん、TU君達はナルミズ沢に入っているが、最後の二俣を左に入ってしまい、「天国」と形容される源頭部は見られず終いだったとのこと。
だからこそ今回、ナルミズ沢に行きたいという私の願いが叶ったわけで、ラッキーでした。


朝の東黒沢。
ひんやりした空気が心地いい。
ナメ床が続き、快適に沢歩きが楽しめる。

 
















ミニゴルジュ。行けないことは全然ないけれど腹まで濡れて寒いので巻きます。













濡れた倒木を伝う。
ここまで慎重に慎重に濡れないルートを来ていたIHさん。
ここで足を滑らせ淵に落下・・・。
全身ずぶ濡れに。
身を持って危険を教えてくれたIHさんのお陰で、後続の2人はもちろん巻き巻き。


















第3の目的である紅葉も進んできていた。

































東黒沢を詰め、コルを乗越し、ウツボギ沢を経由し宝川へと辿る。
宝川はとても開けた沢で、明るく開放的。
ナメ滝や美しい釜が続き、もうずっと笑いっぱなし。
夏にも来たい。泳ぎたい!!



















予定よりも早く12:30には大石沢出合付近のテン場に到着。
天気が崩れる心配も少なく、流れからほど近い砂地に幕営。
整地も楽だし何より寝心地最高。

ここで一泊する人は多く、薪が少なく心配だったが、乾いた流木を担ぎ帰ってきてくれたお陰で十分過ぎる焚火ができた。

ひと通りやるべき事をやったら・・・♪
ジャージで大切に包んで担いできたマッカラン12年。
沢・焚火・マッカラン。こんな贅沢をしていいのでしょうか・・・。
焚火を囲み、おいしいお酒と会話でゆるりゆるりと時間は過ぎていく。
この日のメニューはタイ風グリーンカレー。 

翌日も快晴のもと、黄金色の草原を目指して遡る。


















所々で地蔵の頭を眺めつつ高度を上げていく。

もうすぐ源頭部。最後の最後までナメ床・小滝・小釜・・・と楽しませてくれる沢。
楽しさのあまり後続者にばしゃばしゃ水かけて喜んでいる。
いよいよ草原に到着。
秋風に吹かれ、みんな思い思いに過ごす。
草に寝そべり、顔を埋めて大地のかおりを身体いっぱいに吸い込む。この一体感が堪らない。














この後は地蔵の頭・急登のジャンクションピークを越え、朝日岳山頂へ。
ここからの下山がなかなか長かった。
宝川林道の崩落・大規模土砂崩れによって、温泉から先へはほとんど入れない状態。
黙々と林道を歩き、なんとか明るいうちに車に到着する。

山に来るたび、本当に幸せだなあ、って思う。
その中でもかなり上位にランクインする今回の沢旅。

詰めの部分が天国なだけじゃなくて、丸々二日間わたしは天国にいました。