2016/10/13

2016.10.9-10.10 朝日岳

メンバー:MW
10/8 18:00自宅発  23:30 古寺鉱泉駐車場着
10/9 6:00 駐車場発  9:10 古寺山  11:20 朝日岳避難小屋着
10/10 6:30 大朝日岳山頂往復  7:00 避難小屋発  
   10:00 鳥原山  11:35 古寺鉱泉駐車場着

9日は荒れる。分かっていながら10日の天候回復を願って埼玉から山形まで車を走らせる。妙なハイテンションで歌いまくっているうちに、苦もなく古寺鉱泉に到着。悪天候にも関わらず、到着時すでに20台以上の車が停まっていた。

突風と雨、視界不良。一人では苦しかったけれど、この天気の中でも来て良かった、と思える出会いや景色がこの山行にはありました。


快適な車中泊から目覚めると、数人が出発の準備をしている。よし、私も行こう!
出発時の古寺鉱泉駐車場。

樹林帯では頭上でゴーゴーと唸る風の音を聞き、これから至る稜線の様子を思って不安になる。一服清水辺りまでは、まだ身体が目覚めていない感じで重たく、「帰ろっかな…。」と弱気が頭を一瞬よぎったりも。
古寺山辺りから展望があれば楽しい所だと思われるが、ほとんどガスに包まれたまま。雨は降ったり止んだり、時折バチバチと合羽に強く当たってくる。
曇り、雨、ガスでほぼ展望なし。
そして小朝日岳を越えた稜線に出てからは想像以上の風。「ここで稜線のこっちに落ちて怪我しても誰にも気付いてもらえない…」と不安になったり、「ええい、負けるかぃ!」と身体を斜めに倒しながら風に向かっていったり。
この天候でも行こうと思えたのは、いざという時は…とツェルトを持って頭の中でビバークのシミュレーションをしていたのもあったかもしれない。

大朝日小屋がうっすらと見えた時には「あったーー!」と声が出るくらい嬉しかった。この日の私にとっては、文字通り「避難」小屋だった。風を避け休憩している人が6人ほどで、宿泊の私は2階へ。シーズンには管理人さんがいて、次々にやってくる登山者の対応で忙しそう。そんな中、「暇か?」と地元の登山誌を貸してくださったり、色々と話しかけてくれたりととても良くしていただいた。こんな天気でも紅葉シーズン真っただ中の3連休。3階建ての小屋には5~60人が泊まっていたのではないだろうか。1畳分のスペースがあったのはありがたい。

この日、寝床がお隣になった単独の女性は、キラリと知的な感じのする可愛らしい方。話しているうちにいろんな共通点があることがわかり、仲良くなった。

風は夜の間吹き荒れ、頑丈な小屋が揺れる感じがするくらい。それでも十分な睡眠をとり、起床。何も見えないが、一応大朝日岳を往復し、鳥原山経由で朝日鉱泉に下山するという彼女と共に小屋を出発する。


大朝日岳山頂 まだ風が強い

少しずつガスが上がり、真っ白だった視界に色が映り始める。ほんの少しのことが嬉しくて、感激してしまう。


大朝日岳から小朝日岳に向かう稜線
去年のヤマケイの写真で、「私も見たい!」と思った景色が広がる。私の写真では表現できないのが残念だけれど、二人して景色に見とれている時に突風で転倒するというハプニングが起きるほど美しかったのである。そして、昨日あんなに怖かった風が今日は笑いを運ぶ。仲間といる安心感を感じた瞬間だった。


小朝日岳の斜面

紅葉のトンネル(^-^)
鳥原山の先で彼女と別れ、それぞれの下山口へ。
ここからは、ぶなの森の中を誰にも会わずに歩く。コケやキノコの多い、しっとりとした雰囲気。
これでもか!というくらいのホコリタケに会い、胞子飛ばしを楽しませてもらった

風格のあるブナの木
11:30、古寺川のほとりに立つ古寺鉱泉に無事到着。
辛い、嬉しい、興奮、静けさ。振幅の大きな感情を得られるから、山ってやっぱり楽しい。

そして、楽しんだ後は7時間の渋滞ドライブが待っていた…。

2 件のコメント:

  1. 歳と共に晴天ばかりの山行を臨んでしまいがちですが、基本はどんな時も出かけることが大切なのでしょうね。かつて、新潟のGOROさんが「岩に触って来るだけでも意義がある」と言っておられました。

    返信削除
  2. ほんとですね。天気が悪くても、行けば何かが得られるものだ、と実感しました。怖い思いはあんまりしたくはないですが…(^^;)

    返信削除