2012/10/04

2012.9.27-10.1黒部源流域

メンバー:TU MU

行動時間
9/26  20:00 自宅発

9/27  1:30 飛越トンネル着
    4:50 登高開始  7:40 寺地山  8:40 北ノ俣避難小屋
    11:15 北ノ俣岳  15:00 黒部五郎岳  17:10 黒部五郎小舎(テント泊)


ヘッドライトの明かりを頼りに登高開始するが朝から好天ですぐに明るくなる。
















霜の降りる冷え込みが心地よい。
寺地山から先、時々左に剣岳、右に槍ヶ岳を遠く望みながら歩く。
















薬師岳の圏谷群。
3000m級の山並みに圧倒される。見慣れぬ景色に思わず興奮。
















黒部五郎岳の肩より。
Tは山頂ルート、Mはカールルートで小舎に向かうためここからしばし別行動。
ここまですでに10時間経過してしまっている。共同装備は全てTの背中にあるというのになめくじ級ののろさのM。
急登では歪む顔を自覚しながら、尻を叩かれるように何とかここまで来た。
















巻機山で「七合目まで来たら登頂したも同じ」と言っていた山行部長。他の山でも同様のセリフを何度か聞いた。それなら肩からカールルートを選んだ私も「黒部五郎岳に登りました」と言って差し支え無いだろう。
見えてからがまた長い、黒部五郎の小舎。到着の一本を飲んで幕営。

















9/28  7:30 行動開始  五郎沢左沢入渓  9:15 黒部川本流入渓 沢遊びに没頭

実に恐ろしい夢を見て、「いやーーーーー!!!」という自分の叫び声で目覚めたこの日。
他4張りほどのパーティーも驚いたかもしれないくらいの大声だったと思う。

朝からいいお天気。冷え込んでおり、テント内温度4℃。

   



















行動時間に余裕のあるこの日は実に快適、至福の一日だった。
のんびり写真を撮りながら歩き、沢に遊び、遊んでもらい。
















五郎沢、その名の通りゴロゴロとした大岩の沢を下り、黒部川本流に合流する。
















黒部川本流遡行。





















この日はうな丼+αのご馳走。ビールも進む。
予定外に飲んでしまい、翌日は雲ノ平で購入することを早々に決定する。もっと担げるようにならなければ、と決意を新たにするM。

この日、満月に近い明るい月が昇り、沢の流れを照らし出し、木々の陰をその流れに落としていた。幻想的でしばらく見入る。どうにかして残せないものかと考えたけれど写真は無理、絵にする技術もない。
でもきっと忘れられない景色として心の中に残るはずだ。

















9/29  7:45 行動開始  12:00 源頭部  15:00 雲ノ平テント場着

悪夢を見ることなく快適な睡眠を得られた朝。
































こんな景色とお天気を二人占めの何とも贅沢な沢旅。





















いいお顔です。
思わず唇で感触を確かめたくなるその艷やかな身体。
















源頭部から雲ノ平方面への登山道に入る。
徐々に高度を上げると三俣山荘の背後にもの凄い存在感で現れた槍ヶ岳。
















風になびくふさふさ頭の彼、彼女ら。
















立派な雲ノ平山荘。
テン場は貸切りだが、水が涸れていた。小屋までもらいに行くのも面倒だし、残ってる水だけでどうにかするしかないかな、と思っていたら近くの沢に降りていきたっぷり水を汲んできたT君。頼もしい。
それにしても、森林限界を越えた標高でどうして沢が流れ続けるだけの保水力があるんだろう、と不思議に思う。
この日、夜間雨がテントを叩いたが、朝にはほぼ止んでいた。

















9/30  5:30 行動開始  8:00 薬師沢小屋  9:20 薬師沢左俣出合
     11:30 太郎平小屋  13:50 北ノ俣分岐  15:10 北ノ俣避難小屋泊

雲ノ平の朝。一瞬の朝焼け。





















昨夜、ラジオで聞いていた台風情報。朝は曇りがちだったが昼にかけて好天となる。
さて左俣入渓、するか否か。
こんな天気だから沢に入りたいなあ、と心の中で思っていたがリーダーの判断は「登山道で北ノ俣避難小屋へ」。
結果、それは大正解。
ここ左俣で大休止、魚と遊んでもらったりしてからひとまず太郎平小屋へ向かう。






















夕方4時くらいから崩れるみたいですよ、と小屋のご主人の情報。
しかし、12時過ぎから風が強まり、太陽が隠れ気温が下がる。
北ノ俣分岐の辺りから雨も降り始め、さらに風も強さを増す。

これで左俣に入っていたら今頃まだやっと稜線に出られたあたりだなあ…。とホッとしながら15時過ぎに避難小屋に入る。




10/1 6:35 行動開始  
    9:45 飛越トンネル着

吹き付ける雨風に眠れぬ夜を過ごし、朝には小降りになった雨の中、車に戻った。

平湯温泉で久しぶりに身体を洗い、帰路に着いた。






私にとって、5日間もの長い山行は初めてだった。
あんなにノロい、なめくじのスピードであっても、振り返ってみれば歩いてきた軌跡が見える。
それはやけに長く、深く、味わいのある道のりに思え、ほんの少しずつでも動いていれば必ず前に進んでいくということを実感させてくれた。

こうして夢の世界から醒めても、実生活を生きる力やヒントを山からもらって帰ってくることができた。

安全を選択し、重い荷物を担ぎ、山での技術をまた一つ(二つ?三つ?)教えてくれたT君に大感謝。ありがとうございました。






3 件のコメント:

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  2. お疲れ様でした。山は天気ですね。上高地で働いていた当時、秋に黒部五郎まで行きました。写真を見たら小舎が建て替えられていました。びっくり!
    長期の山行は絆を深めますよね。これでU夫婦はバンバンかな。

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  3. 本当に。山は天気ですね。お天道さまのご機嫌に気持ちも左右されます。
    …バンバンはないでしょう…。それは山行部長H夫婦の専売特許です!

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