著者:ジョン・クラカワー
訳: 海津正彦
発行元:山と渓谷社 ヤマケイ文庫
読んだ人:KK
どんどん引き込まれていく |
平成もまだ始めの頃、ようやく浮草のような生活からちゃんとした?社会人になった私。田舎の職場は大らかで、入社3年目位の私に、3週間も休暇をくれた。そしてその休暇を使って初めての海外、初めての飛行機でネパールに飛んだのである。友人と二人アンナプルナ内院近くまでのトレッキングをした。異国の風景に魅せられ、多くの人がリピーターになる理由が分かった。旅はいろんなことを教えてくれた。行ってみなければわからないのである。
この本は、始めこそとっつきにくい感じがして、なかなかページが進まなかったが、読み進むうちにすっかり引き込まれてしまい、あっという間に読了したのである。公募登山、商業登山と言われ、ベテランでなくとも優秀なガイドに案内されヒマラヤなど各所の高峰に登頂できる時代になっている。しかし、自然はあくまで人間の都合に合わせてくれるものでなく、時に大きな代償をも払わなくてはいけない。登るジャンルは違うものの、私も謙虚に山に向き合おうと思った一冊である。
因み、訳者の海津正彦さんも登山家であり、白山書房出版の「山の本」にも寄稿している。訳同様本人の文章も暖かさを感じる文章である。
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