(自転車デポ・スキー) 5:30山ノ鼻 6:20猫又川二俣・右俣へ
8:10大白沢山の西ピーク 9:10白沢山 10:15平ヶ岳
10:50山頂から滑降 11:05白沢山手前コル 11:30白沢山
12:40大白沢山・右俣へ 13:30二俣 14:35山ノ鼻
15:50鳩待峠 16:10(自転車)下山開始 16:30戸倉ゲート
まあとにかくよく歩いた。山スキーというよりむしろ長距離スキー登山。静寂の尾瀬の山は期待通りの奥深さ。
3月に2泊で目指したものの悪天で断念した平ヶ岳。ラッセルの季節は過ぎてしまったが、まだ人気のない静かな時間は残されている。鳩待峠のライブカメラを確認すると林道の除雪はひとまず終わった模様。道路が開通して尾瀬が賑わう前に、もう一度平ヶ岳に向かってみる。
往復およそ50km程度か。まずは戸倉ゲートから鳩待峠までの10km強を自転車で。津奈木橋からは勾配がきつくなったのか慣れない自転車こぎに疲れたのか、押し歩きが多くなる。
鳩待峠で板を履き、少し下ってからは延々と歩きが続く。山ノ鼻を過ぎ、猫又川沿いに二俣まで。前回は左俣に入ったが今回は右俣へ。地形図を読む限りこちらの方が無難そうに見える。沢が東に向きを変える手前で尾根に取り付き、大白沢山の西のピーク付近へ。ようやく平ヶ岳が姿を現す。なかなか遠いように見えるが実際遠いのだろう。
広い稜線を黙々と。右手に会津の山、左手に奥利根を挟んで馴染みの山々。雪面には新しく浅いアイゼンの痕、つぼ足登山者がいる模様。白沢山の手前で当事者と行き違う。テント泊で平ヶ岳山頂を往復してきたとのこと。
雪庇の際を行く足跡があり、危ないものだと思いつつよくよく見るとそれは熊のもの。雪庇の切れ目を越えて谷を下っている。全くもって春である。
山頂手前で斜面はやや傾斜を増すが、シールがよく利いて直登。のっぺりと大きな平ヶ岳へ。強い風の吹く山頂で大休止。とは言え風向は南から。冬は既に過ぎてしまった。
越後三山・只見集成図を開けば無人地帯のど真ん中だろう。山頂付近の気象観測機器が目に入るものの、他には人造物も登山者も皆無。加えて豊富な残雪。白一色の春の山、これを喜ばずに何を喜べばよいのか。
ザラメの表面にフィルムクラスト。薄い氷を割り散らしつつ往路を滑る。とは言え滑降は白沢山手前のコルまでの短い区間。以降はシールを張り直して延々と歩きが続く。往路は巻いた大白沢山の山頂に登り、右俣に向けて最後の滑走。沢に入ってからは緩傾斜と腐った雪のため、ストックで押しつつ遅々としたペースで下る。
二俣から柳平を経て山ノ鼻に至り、さらに鳩待峠まで歩き続ける。山ノ鼻周辺にはスノーモービルとクロカンらしきトレースがあるものの、いずれも途中で引き返しており、鳩待峠までは続いていない。山ノ鼻に泊まり込みで山開きの準備をしている人がいるということか。だとすればうらやましい限り。
鳩待峠からは林道を自転車で。往路でさんざん苦労して1時間半かかった区間をわずか20分。積雪期のスキーでの下りより格段に早い。ここが登りの核心部にして下山の極楽区間か。
岳ヶ倉山方面
当然ながらイグルーの痕跡はない
ムジナ沢
右俣より至仏山
大白沢山
スタートから5時間、ようやく目標が
気分のいい稜線が続く
巻機山から小沢岳、下津川山
冬が去る寂しさと春の訪れの高揚
山頂直下の斜面
三山から灰ノ又、荒沢岳
平ヶ岳沢越しに越後三山
来た道と至仏山
燧、至仏
燧、景鶴
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