2019/09/20

2019.9.14~15 苗場山と赤湯♨

広々とした山頂風景に心癒される
コース:小赤沢~苗場山~赤倉山~赤湯温泉・山口館(宿泊)~昌次新道~苗場山~小赤沢
メンバー(レポート):IH

 秘湯・赤湯温泉へは、湯沢町の林道口から徒歩約2時間半。我が家から日帰りできる距離にありながら、何故これまで訪れなかったのか?自分でも不思議に思う。ようやく機会を作った自分に拍手だ。計画する際に赤湯のHPを見て驚いた。「越後湯沢の山奥、赤湯温泉は明治30年に開湯されました。古くは湯治場であったそうで、新潟県小千谷真人村の福原彦三郎氏が経営を始め…」な、なんと、我が真人の福原さんが赤湯のルーツなのだ!...今回の山行は赤湯のご主人にこの史実を確かめる目的を持つ。なんだかワクワク感満載の山旅だ。
 天気も抜群に良くて山頂台地に上がれば360度広がる景観に圧倒され、初めて辿る赤倉山への山路は苗場の懐の深さを知ることができた。赤湯温泉には本館と別館があり予約なしの私は別館に投宿。夕食までの間に早速ひと風呂。男湯は「薬師湯」と「玉子湯」で、ぬるい玉子湯に長湯した。夕食メインは魚沼産コシヒカリだが野菜の天ぷらも美味しかった。
 そして、ご主人に聞く。真人の福原氏は、屋号を「あかゆ」といった。…あった、あった。確かに「あかゆ」という屋号の家はあった。しかし、赤湯温泉の名称は屋号に関係なく湯質に鉄分が多く赤っぽいためその名が付いたそうだ。真人にも温泉が出て赤い湯であったが、“あかゆ”つながりが妙に嬉しかった。赤湯温泉の家主は福原氏から親戚の田中氏へと移り、今の山口氏の代は大正8年からで今のご主人は3代目。奇しくも今年ちょうど山口館100周年にあたる。しかし、人の世の無常たるか4代目の悲劇によって山口館は100年を節目に新たな家主へ代替わりするそうだ。人生いろいろ波瀾万丈である。山小屋の暮らしがどんなに厳しく尊いものか心に沁みた。
 ご主人は自前の焼酎を注ぎながらいろんな話をしてくれた。今年は令和元年、新しい天皇になられた浩宮様は大の山好きだ。そして、苗場山にも訪れていて帰りに赤湯温泉に立ち寄られた。壁に当時の写真が貼られている。若き日の天皇と付き人たちの様子を面白可笑しく語ってくれた。令和天皇恐るべし!…詳しくは赤湯温泉へ。
 さて、18時以降は男湯と女湯がチェンジ。赤湯温泉で一番熱いという「青湯」に入る。沢の流れる音は怖いほどで、月も星も雲に隠れ真っ暗な夜だったが行灯が照らす出湯は風情があった。火照った身体を部屋で休めていると20時に電灯は消されランプが灯された。小さな灯に守られ眠りに就く。
 翌日はライトを点けて出発。昌次新道も素晴らしい登山道だった。そして再び苗場山は圧倒的な景観で迎えてくれた。苗場山は素晴らしい山だった。

坪場を振り返る...奥に鳥甲山が見える

山頂へ続く木道も新しく!

広大な山頂台地と上信越国境の山々

山頂ヒュッテの右手の木立の中に山頂がある


赤倉山へ向かう途中で出会った美しい池塘

サゴイ沢源頭部とこれから越える赤倉山

見えない赤倉山へ続く稜線と佐武流山(中央)

東尾根の途中に設置されたブリキ看板

9月とはいえ緑が美しい樹木

所々で秋色が映える

昌次新道との分岐...赤湯も近い!

清津川にかかる鉄橋

赤湯温泉・山口館は本館と別館(右)が並ぶ

山口館は今年で100年を迎えるが...。
昌次新道も美しい登山道だった

フクベノ平周辺

シラビソ廊下の尾根から苗場山の山頂

新しい木道には新しい休憩ポイントも設置された

草紅葉の中の木道を行くファミリー


美しき苗場山

1 件のコメント:

  1. 山旅に歴史を重ね合わせると、一層岳が身近なものになります。是非お話を聞きたいです‼️

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