2022/04/11

2022.4.10 中ノ岳山スキー

メンバー:IH KK

コース:三国川ダム~十字峡~

レポート:KK


越後版試練と憧れ

セボー!

北アルプス剱岳早月尾根登山口に「試練と憧れ」の石碑がある。多くの岳人がこの碑に触れ高みを目指していったに違いない。そして私たち越後人の「試練と憧れ」に位置するのが越後三山の一角中ノ岳だ。その雄姿は、方向を変え里から望めるのに、辿り着くには遥か遠く、登山者を容易に受け付けない(ちょっと言い過ぎか)。今自分のモチベーション、体力がどのくらいあるのか、自分への挑戦の山である。

IHさんからの誘いに一瞬躊躇う。遠いなあ。行けるかなあ。でもいくしかないと決心する。朝4時三国川ダム駐車場を出発。冷たい川風を受け、いざ。張り切ってシールを滑らすが、早くも雪は切れてしまいスキーをぬぐ。その後も十字峡までの道のり、履いてはぬぎ、ぬいでは履くの繰り返し。更に恐ろし気なデブリを越すこと数度。十字峡登山口まで1時間30分ほどかかってしまった。モチベーション下がり気味。

鎖場でスキーを担ぐことになるが、まあ尾根に上がってしまえば概ねスキーで行けるだろうと、コンクリートの階段を上がる。しかしその期待も虚しく、着脱数度。結局4合目下まで苦難は続いた。だがそんな苦難を癒してくれるのは、私たちを取り巻いている越後の絶景だ。頑張れよと励ましてくれているようだ。しかし日向山は遠い。

4合目付近からは、快適に(と言いたいところだが)高度を稼ぐ。近くで人の声がすると思ったら、上から地元の2Pが降りてきた。中ノ岳往復らしい。下山する姿が羨ましかった。日向山は近づいてきたが、疲労も増してきている。やっとで尾根を登りきると、眼前に大きな中ノ岳がド~ン!観測小屋脇でしばし休憩。山頂が思いのほか近い。あと2時間くらいだろうか。行くしかない!

生姜畑を過ぎ、七合目付近のコブの左側を巻く。一旦水平になり、その後は急な斜面を登る。いつもはアイゼンで直登するのだが、今日はグザグザの雪でシールのまま上がることができた。陽ざしが強くバテバテ。眼下に日向山の小屋が、小さくなっていた。更にジグを切ること幾度か、やっと池ノ段に到着。やりました!だが、まだ山頂は見えない。

ノロノロと稜線上を行くと、遂に山頂に着く。ぐるっと取り巻く山々が素晴らしい。特に荒沢岳の尖峰にぐっと来た。セボー!IHさんを迎え、お互いの健闘を称える。遠く下にあおい水を満々と湛える三国川ダム湖を見ると、ああ、またあそこまで戻るのかと心は折れそうになる。いつまでも留まることはできず下山にはいる。水気たっぷりの雪は、疲れた体に安心感を与えてくれる。

池ノ段からの下り、日向山からの斜面は快適な滑りだった。鎖場からはスキーの着脱が面倒なので、スキーをずっと背負う。意外と早く登山口に着く。萎えてしまいそうな気持を奮い立たせ、最後の林道歩き。出発して12時間を過ぎ、体はしょっぱいラーメンを求めているが、営業時間は終わっているだろう。振り返ると日向山が遠くに見えた。


出発です

夜明け

発電所

恐怖

いよいよ

苦行

日向山
まだあんなところに

魚沼の方とスライド

谷の向こうに

阿寺山

国境

う~んマンダム

登る

到着

荒沢岳

小屋はまるで出ていた

滑走

重い雪で安心

トラバース気味に

終盤戦

へとへと

緊張は続く

サッと

まだかなあ

さようなら




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