2018/11/21

ペミカンを仕込む ~冬支度~

11月も半ばを過ぎたものの冬の足音はまだまだ弱々しい。しかし冬本番に向けた準備は進めねばならない。もとい、ならない、という外因による強制的なものでもない。いくらやっても片付かない数多の仕事ではあるが、作業を進めるほどに内側から意欲が湧き上がってくる。過ごしやすい気候のこの時期、時間が経つのも忘れ、疲れを感じることさえなく、黙々とこなす冬支度、それ自体が喜びでもある。

車のタイヤをスタッドレスに、ワイパーを雪用に交換。
冬用の上着上下に撥水加工を施す。
衣類に不足や不具合がないかを点検。
履物、手袋の不具合を点検し、微調整、補修。
アイゼン、ピッケル、ストック、スコップ、ゾンデ、点検調整。
ビーコンの動作確認、近く訓練もせねばなるまい。
電池も十分に確保し、充電池は劣化を確認。
自作スノーソーで穴が空いたザックを補修。
電熱ゴーグルを導入したものか否か。
スキーにワックスを掛ける。黒光りする滑走面を眺め悦に入る。
糊が劣化しゴミも着いたシール、電熱スクレーパーとアイロンで格闘。
厚い手袋をした状態での撮影機材操作練習。
ナッツ、ドライフルーツ等、行動食をまとめて仕入れ。
合間にナメコ採りに山へ向かい、漬物も漬け込まねばならない。

そして今年もペミカンを仕込む。
雪山の食事はここ数年ペミカンがベース。ラードだらけで胃がもたれることも多いが、体の温まり具合は他にないものがある。油そのものが熱量を持つためか、汁物の上の分厚い油の層が食事の熱を逃さないためか、とにかく体の芯からポカポカする。
世間にはもっと軽くて美味しくて力が出て日持ちする食料もあるのだろうが、ペミカンを仕込まないことには冬が始まらないのだから仕方がない。

とにかく今年もペミカンが完成。
冬支度もほぼ終え、あとは雪が積もるのを心待ちにするのみ。
いや、どうやら今冬も雪乞いが必要そうな…。

豚バラ肉1kg、玉ねぎ4個、にんじん2本、
ごぼう1本、生姜1個、ラード500g。

しょうがをみじん切りに。
厳寒の夜でも体が温まる気がする。

たっぷりのサラダ油でしょうがを炒める。

薄切りにした玉ねぎを電子レンジで加熱し、
炒める前に水分をある程度飛ばしておく。

フライパンに玉ねぎを投入。
塩コショウをたっぷり。

ごぼうを投入。

2mm厚に切ったにんじん、レンジで加熱。
炒めると崩れて食感がなくなるので、
もう少し大きめ、厚めが良いか。

にんじんも合わせて炒め、水分をよく飛ばす。
次第にかさも減る。

豚ばら肉を刻む。
炒めると縮むので小さく切り過ぎない。
前回はロースのブロックを刻んで使用したが、
ぼそぼそ固くなって今ひとつ。

肉にもよく火を通す。

ラードは常温では固くてチューブから注ぎにくい。
電子レンジで加熱して液状にしておく(左側)。

ラードを加えると油の海となる。

火を止めてしばらく置く。
粗熱が取れるとラードが白く濁り固まり始める。

1食分ずつチャック袋に小分けにする。
今回は約170g/食、約800kcal/食。
(昨年までは200g超/食だったが
胃がもたれるようになってきたので減量)

11食分が完成。
1食あたりの原価は約160円。

その日が来るのを冷凍庫で待つ。

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