一ヶ月半ぶりのKKさんとの再会に胸を踊らせつつ、みなかみ道の駅へ向かう。
お互いの近況を手短に交わし、いざ出発。
入渓点である二俣までは、ヤマビルに怯え続ける。
早速T君のズボンの裾に細く蠕くものが・・・。やっぱりいるんだ・・・。
さて入渓点、靴を替え靴下を脱ぎ・・・・・
もう、泣きそうでした。吸い付かれなかったものの、あちこちから出てくる。
遡行開始からはなんと快適なこと!(と思ったのはごく最初だけ)
猛暑日続きの関東地方で体にこもった熱を冷まそうと、しなくていいところでも敢えてシャワーを浴びるT君。
この淵でM、足を痛める。
しばし沢水で冷やし、先へ行くことに決める。
その後は10~20m滝がこれでもかというくらい次々と現れる。
どの滝も素晴らしく、変化があって面白い。
というのは見ているだけの場合の感想で、いざ登るとなるとどうしてもホールドが見つからない、十分なスタンスがあるのに恐くて踏み出せない、巻くにしても草付きの急斜面、腕が限界・・・などなど
苦労が絶えない(私Mにとっては)。
そんな時にはKKさん、優しくお助けヒモをくれる。
20年ほど(?)前に一度ヒツゴー沢を遡行したことのあるKKさん。
「あの頃は力があったからなあ、とにかく登ったねえ。」と振り返る。
でました、雪渓。
この先、もっと雪渓が不安定になり、危険と判断する。
静かに静かに、離れて歩く。
一寸先は・・・。
そして隣の沢へ。
急斜面をトラバースしてまた次の沢越えて。
天神尾根を目指して過酷な密藪漕ぎが始まった。
足も痛い、草の根にしがみつく腕もだんだん力尽きようとしている。
「M泣き沢」と無名沢に命名までしてもらった。
そして、数時間の後、先を行くKKさんから「人の声がしたぞ。」という嬉しい掛け声。
やっと・・・
やっと・・・
やっと出たー!!
本当に本当に、辛い山行でした。
それなのに、心は満たされます。
山では、体も五感もフルに使わなくてはならず、そういう行為が人間の本能を強く刺激して、きっとそれは大いなる快感であって、言ってみれば「中毒」に陥らせるんだろう、ふむふむ。と思ったりします。
そして、久しぶりなはずのKKさんとの再会にも関わらず、近くにいた時と全く変わらない山仲間の空気がとてもとても心地良かったのでありました。
下山後に自分の足を見て大変驚きました。
象のように腫れ、もう地面に着くことすら困難な状態。
今後も怪我には十分気をつけます。
ブログありがとう。有名な沢を遡行したいと思っています。
返信削除いえいえ。余計なことをしてしまったかとも思いましたが…。
返信削除十日町は大変なことになり忙しいですし。
この時の記事は是非残しておきたい、濃密な山行でした!