メンバー:TU KK
コース:大湯~小倉尾根
タイム:大湯3:00~吊橋3:50~小倉山6:55~白沢の頭8:10~
越後駒ヶ岳8:50~大湯12:50
レポート:KK
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感動の山行になった |
足早にやってきた春は、厳しい越後の冬を通り過ぎてしまった。こんな状況が毎年続くようでは、いよいよ地球もおかしくなったということだろう。しかし、いつまでも嘆いてばかりではいけない。藪だろうが、べたべた雪であろうが、今日は行くしかないと気合を入れて越後駒ヶ岳に登ってきた。日差しは春だが、前日の降雪で峰々は冬の装いに戻って、山は綺麗に化粧直しをしていることだろう。
朝3時。大湯で待ち合わせ。既にTUが準備をしていた。他に車1台。前日から来ていたとみられる。スノーシューであった。快晴が約束されたこの日、どの辺で朝日を見られるかと楽しみだ。TUのパイペースに置いて行かれないよう頑張ろう。国道の分岐を過ぎ、駒の湯に向かう途中、左斜面から大量のデブリ。以前、あまりの怖さに引き返した場所だ。そして、間もなく吊橋。第1に核心部だ。
吊橋は、前後に雪がこんもりと残っていて、片側に板が一枚分渡してあるだけ。暗闇の中谷に水音が響き渡る。蟹のように横歩きだ。対岸に渡り、さあ登ろう。雪は前回と同じくらいだろうか。今回は、緩んでいたせいもあるが、比較的登りやすい。ヘッデンを頼りに、忠実に尾根を辿る。何箇所かの段差を越え、急登にジグを切っている頃、明神尾根方面がオレンジ色になってきた。
小倉山手前の急登を登り終えると、右手にど~んと駒ヶ岳の雄姿が!やっぱり駒は大きく、威厳がある。一旦下り、最後の登り。小倉山に到着。駒ヶ岳の全容が現われる瞬間である。誰も歩いていない、真っ白な尾根が山頂まで続いている。来てよかった。広い尾根を進むTUの後ろ姿がかっこいい。
左手に荒沢岳の尖った穂先を見ながらどんどん進む。山頂付近に雪煙が舞っていて、風が強そうだ。白沢ノ頭の登りは、雪のせいだろうか、緩やかな感じがした。全体に雪が飛ばされており、帰りの滑りが心配だった。駒の小屋のアンテナが間近に見えるようになる。もうひと息である。
小屋直下の急登は、左側を巻き気味に登り、そして小屋に到着。眼下に登ってきた尾根がずっと続いていた。長いなあ。余韻に浸る間もなく山頂に向かう。この大斜面にシュプールを刻めると思うと興奮を抑えきれない。みっともなく転ばなければよいが。カールの真ん中あたりを上に向かう。小さな雪庇を越すと山頂だった。八海山、中ノ岳、巻機山、ぐるっと越後の山が勢ぞろい。素晴らしい景色だ。頑張った甲斐がある。
雪庇の下で下山の準備をし、いざ。真っ新な雪原を滑り降りる。適度に積もった新雪で、いい感じで落ちていく。このままオツルミズ沢を下っていきたい衝動を抑え、小屋脇に到着。滑ってきたシュプールを眺め、うっとりする。写真を撮り、休憩する。
いよいよ長い尾根の滑降である。少し右手寄りの急なバーンに飛び込む。最初のターンでリズムを掴めば、あっという間に高度は下がる。山スキーの醍醐味である。白沢の頭からは、源頭付近を回り込むように滑る。新雪が残り、滑りやすかった。百草の池辺りからゆったりとした斜面を2度、3度滑り、少し登り返して小倉山へ。駒ヶ岳を始めとする山々を心行くまで眺め、試練の小倉尾根に突入。
苦行を覚悟していたが、重いパウダーが助けてくれ、スピードをセイブしながら急な斜面を滑ることができた。落ちていくって感じがして、気分も最高潮に達す。尾根は次第に細くなり、藪の中をくぐったり、ジャンプに失敗して板をゴリッとやってしまったり。そして快適な湿り雪を蹴って吊橋に着いた。満足。
ワイヤーをしっかり握りしめ、足元に注意を払って、横歩きで対岸に渡る。落ちなくてよかった。シールを張り直し、デブリの山を越え、ヨレヨレになりながら車で戻った。
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久々暗闇 |
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遥か小倉山 |
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朝がやってきた |
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美しい |
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急斜面を登る |
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駒ヶ岳に向かって |
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じゃ~ん |
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誰もいない |
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雪原を行く |
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駒の小屋 雪景色 |
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ちょこんと頭だけ |
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八海山 |
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純白 |
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中ノ岳 |
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山頂からTU |
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荒沢岳と私 |
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雪庇を越えて |
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越後山スキー |
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何とも言えない斜面だ |
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最後の試練 |
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下を見る私 |
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〆は「豚バラチャーシューメン |
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