2012/08/28

2012.8.26 谷川岳

メンバー:KK(単独) 

万太郎谷遡行サポート

朝4時。十日町松代を出発。このところ日の出が遅くなっている。秋になり、冬に向かっているのだろう。嬉しいような、悲しいような。この気持ち解ってくれるだろうか。

6時。万太郎谷を遡行している我が会のメンバーをサポートする為、一人谷川岳に向かう。今日は西黒尾根経由。果たしてこの尾根を登るのはいつ以来であろうか。(そんな文章が最近多い)  深い森を抜けると谷川が目の前に。マチガ沢にはまだ雪渓が残っている。登る人も少ないだろうと思っていた西黒尾根にも多くの人がいる。登山ブームだ!

山頂までは2時間40分。連れもいず、ひたすら登った。そのまま一ノ倉岳に向かう。9時定時交信。まだまだ下のようだ。一ノ倉沢を眺めたり、来年こそはと夢を馳せる赤谷川~万太郎山~毛渡沢の山スキーの稜線を眺めつつ歩く。茂倉岳の山頂にもたくさんの人影。

山頂小屋に戻る途中で無線交信。後標高200m位とのこと。小屋の脇で待っていると、やって来ました。笹を掻き分け、元気な三人の姿。充実した様子が窺える。担いできたビールで乾杯。いいものですね仲間は。

後はごった返す天神尾根を下り、一路名ケ山山荘へ一直線。








朝日に輝く谷川岳














垣間見える白毛門から笠ケ岳方面














渓には今だ雪渓残る













一ノ倉沢の様子













お疲れ様でした







2012/08/27

2012.8.25-26万太郎本谷遡行

メンバー:SH(L) TU MU(記録)

8/25(土)
6:00 土樽万太郎山登山口手前駐車スペース集合
6:40 堰堤より入渓
7:35 関越トンネル通気口
8:00 オキドウキョのトロ
11:00 一ノ滝上部
13:10 三ノ滝手前ビバークポイント着・タープ泊

8/26(日)
7:15 行動開始
8:45 三ノ滝上部
9:00 KKさんと無線交信
9:20 二俣
11:20 谷川岳肩の小屋着
12:00 下山開始
13:30 天神平着~土樽へ車両回収~名ケ山山荘

まずは…サポート山行をしてくれたKKさん、本当にありがとうございました!

25日、集合場所に到着する数分手前で遡行シューズとスパッツの入った袋を忘れてきたことに気付くM。
二人をお見送りすることになるのかな…とがっくりしながらSHさんと合流。すると、T君、車内から古いシューズを放り出す。
物持ちの良さに感謝し、自分の足の大きさを褒めつつ、無事に出発する。

ここで、昨年西ゼンの遡行でお会いした栃木からの単独の岳人に声をかけられ、驚く。きっとまた、どこかの沢か雪山でお会いするでしょう。

登山道入口先の巨大な堰堤から入渓する。
















天然のウォータースライダーで大人が遊びます。

















美しく侵食された岩に見惚れながら先へ進む。
















川棚沢が出合うあたりで突如現れる大きな建造物。新潟県側の関越トンネル通気口。
















谷にも朝日が入り、二条のすだれ滝がきらめく。オキドウキョのトロの入口。ここから先、初の泳ぎとなる。ザックが重い。本当に浮くの?溺れかけたらすぐにロープ出してくださいね。…と、先に対岸に泳ぎ着いたSさんに何度も確認し、意を決してえいっと離岸。
















…どう見ても溺れているようにしか見えないけれど、亀のように泳いでるのです。足が着かない、着衣、ザック、流れ。プールで泳ぐことができても全然勝手が違います。















25キロほどと思われるザック(5リットル以上の酒のせい)を担いでいたT君はさらに難儀。
















安全に泳げる釜ではザックを下ろして泳ぐ、泳ぐ。調子に乗っていると全身寒イボが…。
遡行目的の「避暑」、早くも達成。
















飛び立ってはまた指に止まる、人懐っこい(?)トンボ。
















温泉に浸かっているかのような快適さ。小滝とナメ床を味わいながらの気持ちいい遡行。

















しかしこの後で小さなトラブルが。
なんてことない岩で滑り、M顔面を打ち付ける。痛みで顔を上げられず、また、足元の釜の深さも分からなく滑り降りることもできず。
「カエルみたい」と言われた格好のままSさんのお助け紐に掴まって立ち上がる。
口からタラタラと血を流した顔、自分でも見てみたかった。その顔を見たお二人は「遡行中止、下山」と思ったらしい。
幸い、前歯と鼻が痛むのと唇を切っただけだったので垂れる血をそのままに前進する。
ヒツゴー沢の時といい、何かしらやってしまう鈍くさい私…。


もう一つのトラブル↓
休憩ポイントでハーケンの打ち方を実演してくれたSさん。
「なるほど。でもそれで墜落を止められるのかしら、やっぱり不安…」なんて思っていたけれど。

回収しようと、ハンマーで叩いても叩いてもバイルで引っ張っても引っ張っても抜けません。
結局、残置。
ばっちり決まったハーケンは、身を守ってくれるということがわかりました(^^)
後日、安全地帯に決まったハーケンを見かけて不思議に思う方、それはSさんの仕業です。
















高度感と足場の悪さに躊躇しているMの腕をしっかりホールドしてくれるSさん。頼もしいリーダーです。















ナメ床を堪能する。
















11時頃、今回の遡行の核心20mの「一ノ滝」に到着。
左岸を巻く方法もあるが今回は登る。















Mにとっては乏しいホールド、滑る岩、高度感、始めて使うタイブロック…。セカンドで登り始めるが序盤で早くも行き詰まり感。
難所を越えたかと思ったら支点のヌンチャクかけ替えを忘れ、後退…。
下で見守るT君から「降りるか?」との声。
「もう一回。」と、踏ん張って上部へ。
非日常的な緊張感から解放される。
えらい時間かかってしまって申し訳なかったです。後続パーティーがいなくて良かった…。





















この後は、ゴーロ状をしばらく行き、何なく登れる10m二ノ滝を越え、ビバークポイントを探す。
私達が先頭パーティーだったため、最適な場所でビバークできたが、ポイントは少ない。
後続5パーティーほどいたが、中には大岩の上で直に寝ていたパーティーも。

今回は天気も良さそうだし、タープのみの一夜の宿。
虫も居らず、気温もシュラフカバーのみでちょうど良いくらいで快適だった。
















今回は凍らせた肉を持ち、とん汁と鶏照り丼を作る。
ソーセージや茄子の炒め物、Sさんの好物オイルサーディンなどでじゃんじゃんビールの空き缶が増えていく。
焚き火での炊飯も美味しくできた。
















開けた場所でのビバークだったので、岩の上に寝転がりながら暮れゆく空や、瞬き始めた星や流れ星を見ながら時間が通り過ぎていく。





















翌日、いくつか他パーティーを見送りゆっくり目に行動開始。
すぐに二段30mの三ノ滝が現れる。
下部はホールドもしっかりしておりまずまず登りやすい。
















上部は濡れた逆層スラブで慎重に登る。
トップで上部にいたSさん、先行パーティーの墜落を見たそうだ。
大事に至らず本当によかった。





















三ノ滝を越えると徐々に水流が細くなり、いよいよ源頭部の様相。
…と、ここからが長い。
9時、サポートとして天神平ロープウェイ駐車場に車を停め、西黒尾根から谷川岳へ登ってきてくれているKKさんと無線交信。
この時点ですでに谷川岳山頂にいるとのこと。
さらに一ノ倉岳往復をし、肩の小屋で合流予定。
















KKさんを待たせてしまうと思いつつも、足どりは重く、ペースは落ちる一方。
遡ってきた谷を見下ろしもうひと踏ん張り。


すると、稜線の方からKKさんの声!
嬉しい!
走るような気持ちで(でも実際は亀の歩みで)腰までの笹薮を抜けて肩の小屋へ抜ける。

















なんとなんと、冷たいビールと桃を担いでくれていたKKさん!
アルコールと桃の甘みとKKさんの優しさが全身に染み渡ります。
















Kさん、ありがとうございました!
















天神尾根を下り、ロープウェイで駐車場へ。
Kさんの車に乗り込み、足を動かさなくても前に進むことをちょっと幸せと思ってしまいつつ、土樽へ車を回収しに行く。

その後、またしても名ヵ山山荘へ立ち寄り、お茶飲み話。
今回はこしじの閉店時間に気をつけ、惜しみつつ十日町を後にする。

…6時半にこしじに着いたのに。
「閉店しました」…。

終わり












2012/08/13

2012.8.12毛渡沢シッケイ沢

6:30 林道ゲート  7:00 毛渡沢入渓  9:00 シッケイ沢出合
12:00 仙ノ倉北尾根  12:50 イイ沢下降開始  14:00 仙ノ倉谷出合
15:00 平標新道  16:00 林道ゲート


山岳会会報の収集・精読を生き甲斐とする、会報オタクKKさん。彼の本棚を埋める数ある会報の中でも、白眉と激賞するのが浦和浪漫山岳会の「溪」年報18。今回はその年報にあるあまり目立たない記録を参考とし、シッケイ沢へと向かった。

林道ゲートに車を止め、入渓地点へと林道を歩くが、景観の変化にまず驚かされた。群大ヒュッテ下の細い橋の架かる地点より先に、真新しい林道が伸びていた。林道は少し上流で沢を渡り、毛渡沢沿いにさらに伸びている。国有林の収穫をこれから始めるということだろう。

工事中の林道末端まで歩き、毛渡沢に降りる。シッケイ沢出合いまでは仙ノ倉谷と同様の開豁な渓相だが、渓畔林が流れを覆う箇所もある。

右岸の大岩を目印にシッケイ沢に入り、しばらくゴーロ歩きが続く。左俣がナメ滝で合流する地点を右俣へ進み、やがて中俣との出合。中俣は伏流してほとんど水流がない。やや暗い感じの、水がちょろちょろと流れるぬめった小滝をいくつも越えると、上方の視界が開け、源頭のスラブ帯に出る。

目指すシッケイノ頭方面と、背後の万太郎山側を交互に眺めつつ、水流沿いに登る。やがて水流が途絶え草原状となるが、最後は笹藪こぎ。
仙ノ倉の北尾根上は笹原となるため、少し下がった草原で大休止。積雪期の北尾根登高や、毛渡沢滑降などについて検討。林道ができたために滑降後の徒渉の心配はなくなった。

かつて登山道としても使われていたというイイ沢を下降する。水流もなく足元の見えないヤブが長く続き、神経を使う。さらにヤブが切れてからも、近年のものと思われる岩盤崩落のため、大きな浮き石が多く、慎重な下降を余儀なくされる。仙ノ倉谷との合流直前まで、イイ沢は伏流していた。

仙ノ倉谷を下り、平標新道へ入る。刈払いされた形跡はなく、未処理の倒木や草の繁茂が目立つ。
会報収集とともに登山道の刈払いをライフワークとするKKさんは、これではイカンといった表情。いまごろ登山道整備の事業主体や請負業者のリサーチにかかっているに違いない。登山道仕事の全国進出への手始めである。

その後、名ヵ山山荘へ立ち寄り、大量のスイカと野菜をいただく。居心地がよく長居しすぎたようで、こしじに着いたらすでに閉店準備中であった。


林道が仙ノ倉谷を渡る地点。

毛渡沢。

イイ沢下部。

イイ沢左俣出合。

連続する小滝を抜けた辺り。

スラブ帯の始まり。

攀じるKKさん。

スラブを見下ろす。

シッケイノ頭が見えてくる。

源頭の草原。

仙ノ倉山北尾根。ぜひ積雪期に訪れたい。

イイ沢の下降開始。ササ原を滑り降りる。

2012/08/02

2012.8.1-2 清津峡

2012.8.1-2  清津峡

メンバー:KK、TM、TH(同行者)


これが終わらないとお盆が来ない。真夏の試練が今年もやって来た。

7月31日 まずは清津峡温泉に1台車をデポ。一路、湯沢八木沢に車を走らせる。八木沢にある越後交通のバス停。この建物がログハウス風。ここに一夜の宿を借りる。明日は早い、もう寝よう。

朝5時出発。鹿飛橋まで機械を担いで歩く。大きなブナから木漏れ日が差してくる。さあ、安全第一で行きましょう。谷から吹き上げられる涼風に押されるように足尾沢まで。そこで何と登山者に追い越される。この登山道にきて10年余り。初めてお会いする3名。感激です!

標高500mを登る最大の難関。日向の肩に突き上げる尾根に取りつく。喘ぎ喘ぎ登る。毎年来てもこの登りはキツイ。通称 「熊の道」 を過ぎれば日向の肩は近い。やっと辿り着いた肩。ご苦労様でした。

焚火を燃やし、今日の1日を振り返る。燃える焚火の炎を前にかつての……の話を交わす。へ~、そうなんだ! いいことを聞いてしまった。へ、へ、へ(笑う)

朝食はスパゲテー。ゆっくりコーヒーを飲みいざ、温泉へ。道標には熊の爪痕。いるんですね。ナラガレの尾根をひたすら下ると終点清津峡温泉。Tさん生ビール旨そうに飲んでいました。








日本3大峡谷「清津峡」















高石沢で一服













こんな感じ進んでいます












途中の沢から













明日行く満寿山













足尾沢に到着














足尾沢で昼食












テンバでやってます












今日の夕餉は「うなぎ」















この長大な尾根を登りました
来年も来ます!!