メンバー:TM(みちぐさH) IH KK
コース:五味沢~田代林道~木ノ根峠~
レポート:KK
春の山旅
足を運ばなければ、この景色は見られない |
「丸倉山」と聞いてすぐにピンとくる人は、かなり通な人であろう。私も知りませんでした。前回の浅草岳早坂尾根でM師匠が「あの丸倉山にはいいバーンがあります」と言っていたが、「ああ、そうですか」と答えるしかなかったが。まさかこんなに早く訪れることになるとは思いもしなかった。
浅草岳五味沢の路上には、今日も沢山の車が止まっている。皆さん浅草岳へ向かうのですね。そんな中、私達は県道を離れ田代林道へと入っていく。さあ、これから山旅が始まるのである。放射冷却で雪面は硬い。一部林道は急な片斜面となっていて、肝をつぶす。破間川を挟んで、黒姫が白く聳えている。谷の奥に田代平らしきところが窺える。林道を進み、途中芳沢へ。沢が深くなったので尾根に上がって暫く、ガサッの音と共にクマが現れた。こっちもたまげたが、向こうも驚いたらしく、大きな尻を振りつつ尾根を上がっていった。
クマはもういないか心配であったが、私たちも同じ尾根を登り、更にトラバース気味に巻いて台地に降り立つ。台地を横切っていくとそこが「木ノ根峠」だった。越後と会津を繋いだ古道「八十里越」の峠だ。長岡藩家老「川井継之助」が生涯最後に越えた歴史の峠である。感激だった。
峠から尾根を登り木ノ根山へ。会津方面の景色が広がった。しかし、どれがどの山なのかさっぱり分からなかった。山、山、山。尾根の途中から田代山の山腹を巻き、標高を下げて鳥越へ。M師匠によれば、越後側の丸倉鉱山から採れた鉱物を、この峠を越えて只見に運んだのだそうだ。正面に粟ヶ岳が見え、ゆったりとした気分にさせてくれる。いい場所だ。
傾斜が緩く、大きなブナの木がはえる尾根は、どんどん広くなっていく。丸倉山の山頂がどこかわからない。遠く飯豊連峰、粟ヶ岳をはじめとする下田川内山塊、会津の山、浅草岳~守門山塊。苦労の甲斐があった。一度は登ってみたい矢筈岳も確認できた。
重くなった体に檄を飛ばして下山する。離れがたい鳥越から登り返して田代山。登りながら、あまりに素敵な斜面に目を奪われて1本滑る。登り返しが辛かった。再度田代山。眼下に田代平。ドロップポイントを定めて滑り込む。あっという間に湿原の淵に着いてしまったが、何といえない至福だった。ブナの大木に囲まれて休憩。幸せだ。
身支度をして長い帰路につく。横移動しているうちに木ノ根峠に再度到着。その先の台地から林道に向かって下降する。遥か眼下に林道を確認し、トラバース気味に滑る。そしてようやく着地。雪解け水が流れる破間川の瀬音を聞きながら、手漕ぎを交えてひたすら林道を下る。最後県道に登り上げた。県道はコンクリートのようなトレース。スピードに乗って五味沢の車に到着した。大満足の山旅になった。
スタート |
カリカリ片斜面 |
芳沢に入る |
遠めに「クマ」 |
藪を越えて |
こういう台地が至る所に |
古道「八十里越」 木ノ根峠 |
会津 |
目標 丸倉山 |
振り返り 浅草岳 |
ゆったりと尾根を |
この斜面、たまりません |
鳥越に向かって |
あと少し |
秘境下田川内山塊 |
どこが山頂かわからない |
山頂を後に |
緩やかに下る |
鳥越 何とも言えない雰囲気 |
たまらず1本滑った |
ザラメ最高 |
辛い登り返し |
田代平へ |
憩う |
また来たい田代平 |
後は林道を戻るだけ |
0 件のコメント:
コメントを投稿